少子高齢化が進展し、今後ますます女性の労働力が必要となる時代を迎えていますが、女性が結婚、出産をして、仕事を持ち続けるための環境は整いつつあるものの、まだまだ足りない部分があると思います。
都市部を中心に希望の保育所へ入所しにくいこと、子どもが急に発熱した際などに預けるところがまだまだ足りないこと、学童保育が終わったあと、子どもだけで過ごすのが心配なこと、夫は年々協力的になってきているけれど、家事・育児は依然として母親が多く担っていることなど。このような状況の中、ワーキングマザーは時間に追われながら一生懸命自分らしいワーク・ライフ・バランスの実現のために、努力しているのが現状です。
1994年7月、ワーキングマザーが仕事と家事・子育ての両立を応援するため、「キャリアと家庭」両立をめざす会を設立しました。会の活動の中で、「悩んでいるのは自分だけじゃない」と知ることで元気になっていくワーキングマザーの姿を多く見てきました。
また、この会を設立してから7年の間に、約2万件の切実な悩みが寄せられました。特に困っていたのは、子どもが急に発熱した時に預け先がないことであり、そんな時に自宅に安心できるスタッフを派遣してくれるサービスがあれば、仕事を続けやすいのに、と強く感じました。
2001年8月、17年間勤めた企業を思いきって退職し、ワーキングマザーの総合支援会社であるマザーネットを創業いたしました。子どもが急に病気になった時に、ケアリストと呼ぶスタッフを自宅に派遣するサービスを大阪で始めましたが、「私の住むところでもお願いしたい」という声が全国から届き、2003年に東京支社、2004年に長野支社、2005年に福岡支社をオープン。サービスエリアは広がりつつあります。
創業して24年目。企業において制度は整いつつありますが、働くお母さんからの相談は減ることがありません。出産前と同じように仕事を任せられるようになったけれど、ハードな仕事と育児との両立の中で、つぶれてしまう方もいます。また、出産年齢の高齢化により、育児と介護の両方を担う人も増えつつあります。これからも、働くお母さんたちの心のよりどころとして、一人一人の悩みや声をしっかりと受け止めて参ります。
夢は、マザーネットがいらなくなる社会の実現です。企業においては、赤ちゃんや小さなお子さんのいる女性が今までと同じように活躍し、行政では病児保育のサービスが充実し・・・。
その日がくるまで、一件一件心をこめて、サービスをしていきたいと思っています。
株式会社 マザーネット
代表取締役 上田理恵子
1961年12月 | 鳥取県米子市生まれ |
1984年3月 | 大阪市立大学生活科学部被服学科卒業 |
1984年4月 | ダイキン工業株式会社入社 業務用食器洗浄機の開発や、新規事業開発に従事 社内ベンチャー制度の評価委員も兼務 |
1994年7月 | 「『キャリアと家庭』両立をめざす会」設立 |
2001年8月 | ワーキングマザー向け月刊情報誌「Career&Family」創刊 |
2001年8月 | ダイキン工業株式会社退社 |
2001年8月 | 株式会社マザーネット創業。家庭に「ケアリスト」と呼ばれるスタッフを派遣し、家事・育児の細かいニーズに応えるサービスを開始 |
2003年7月 | 関東地区の要請に応え東京支社開設 |
2004年10月 | 長野地区の要請に応え、長野支社開設 |
2005年8月 | 福岡地区の要請に応え、福岡支社開設 |
2010年4月 | 甲南女子大学人間科学部特任准教授に就任 |
2015年3月 | 甲南女子大学人間科学部特任准教授退任 |
2016年4月 | 追手門学院大学客員教授に就任 |
2022年6月 | 株式会社酉島製作所社外取締役に就任 株式会社奥村組社外取締役に就任 |
2003年 | 大阪市きらめき賞(個人)、大阪府女性基金プリムラ奨励賞(個人)を受賞 |
2006年 | 第一回にっけい子育て支援大賞を受賞 |
2007年 | 女性のチャレンジ支援賞(内閣府・男女共同参画担当大臣賞) 大阪市きらめき企業賞 |
2010年 | 関西財界セミナー賞2010輝く女性賞 |
2015年 | 経済産業省中小企業庁 がんばる中小企業・小規模事業者300社 |
大阪本社 | 06-6889-2118 (関西及び、下記以外のエリア) |
東京支社 | 03-5733-6777(関東) |
長野支社 | 0266-52-2228(長野) |
福岡支社 | 092-732-6648(九州) |
受付時間 | 平日 9:00~18:00 |